これを読めば勝どきがわかる？その街のユニークな点を勝手に紹介しちゃうシリーズ。勝どき編

下町に残るノスタルジアな情景

月島地域には昔からの外観や内装、メニューがあるお店が垣間見られます。あえてレトロ感を出している建物もあれば、本当に時を長く刻んだ建物にも出会えます。

L.A. Cafe

米軍基地や接収地だった時代背景が残る街でよく見られる、英語表記のレトロでおしゃれな外観。店名がL.A.だし、色もドジャーブルーだし、どう考えてもロサンゼルス。なのに、中に入ると、ジーター様（ニューヨーク・ヤンキースの元主将、デレク・ジーター選手）のオブジェや写真が、壁や棚に所狭しと並んでいます。
このお店の特徴は、そんなギャップだけではありません。お腹を空かせてきても食べきれないほどの、これまたメジャーリーグ級の量。試しにナポリタンを頼んでみたら、3人前はありました。ちゃっかりジーター選手とのツーショット写真を飾っている店長に、これ何gなんですか？と聞いてみたら、「（料理してる）ママが適当に」だそうです（笑）

御免堂

「ごめん」なのか「めんどう」なのか、そして、やってるのかやってないのかはた目にはわからないドアを「ごめんください」と小声で開けてみました。中に入ると、、、これは！昭和の純喫茶！そして、70、80代のおじいさんが一人、現役でマスターをしています。食事メニューは「ライスカレー」のみ。お昼休みだからライスカレーを頼むのは当然として、飲み物はコーヒー、、、いや、ここはぜひ！ソーダ水を頼んで幼かった時代に思いを馳せよう。食事が終わるころには、なんだか何かの許しを得たような気がして、心が軽くなります。

岸田屋

もんじゃストリートにある、創業1900年、昭和の名残が色濃い居酒屋。東京三大煮込みに数えられる岸田屋の名物を頼もうと、壁にかかっているメニューから「牛にこみ」を見つけると、「こ」の部分が「古」の変体仮名。こういう細かな発見に、いにしえの時代がまだ生きていると感じてうれしくなります。そんな筆跡のように、柔らかな味でした。ここもまたお年を召した女将さんが明るく接客していて、その笑顔で胃も心もほっこりします。