スペシャル対談 大久保佳代子(タレント) × 東村アキコ(漫画家) 後篇
コンタクトセンターで働きながら夢をかなえた2人の本音とは?
こんにちは。ジモタツ編集部ナツママです。
お待たせしました!2017年11月某日、当社池袋ソリューションセンターで行われた『コンタクトセンターの日制定記念スペシャル対談 大久保佳代子(タレント) × 東村アキコ(漫画家) ~コンタクトセンターで働きながら夢をかなえた二人の本音とは?~』後編をお送りします。
対談概要
昨年、当社の創業記念日でもある9月20日が「コンタクトセンターの日」に制定されたのを記念して、当社OGであるタレントの大久保佳代子さんが『コンタクトセンター親善大使』に就任されました。
今回、大久保さんと同じようにコンタクトセンターで働きながら夢をかなえた、東村アキコ先生に当時を振り返りながらお話ししていただきました!司会には、現在進行形で当社で働きながら芸能活動を続ける、お笑いコンビ「コーヒールンバ」の西原さんです。
<前回の続き>まるばつ札を使って、当時を振り返る!
Q. 忘れられない濃いキャラの人がいた?
大久保 濃いキャラの人はほんと、いっぱいいたな~!
東村 私たちもそうだけど、この仕事の人って、何かやりたいことがあるとか、夢がある人が多いから、個性的な人はすごい多いよね。私のセンターには、お洋服作りが半分本業のマダムがいて、冬にふわふわのモヘアみたいな毛糸で編んだマフラーを作ってくれるのよ。
一人がそのマフラーをしてると、「それどうしたの?」って話になって、「これヤマダさん(仮)に編んでもらったの」ってなるじゃない。それが流行になっちゃって。みんなヤマダさんにマフラー編んでもらって、「これヤマダブランドよ」みたいな感じで、同じようなマフラーしてんの。それ、すごい覚えてる。でも量産しないといけないからメッチャ短いんですよ、マフラーが!(笑)
大久保 私のところはバンドマンが多かったですね。
東村 あー!私バンドマンの知り合いが多いんだけど、どこでバイトしてんの?って聞くと、「コンタクトセンター」っていう人、結構いるんですよね。
大久保 でもライブやって、その後酒を朝まで飲んでるから、がっさがさの声で、何とか乗り切ってやろうとしてる人とか、いましたね(笑)。
東村 そういえば、さっきここのセンター(当社池袋センター)をうろうろして思ったんだけど、若い男の人が多いのね。なんならイケメンがちらほら、廊下を歩いてたんだけど。いるでしょ、やっぱりイケメン。
大久保 そんな目でうろついてたんですか!(笑)あ、でも、あれもいるじゃない?俳優の卵とかさ。
西原 劇団系も多いかもしれないですね。
東村 そうでしょ?えらいイケメンが廊下を歩いてるからさ、いいな~と思って。私がいたセンターって女子だけだったんですよ。羨ましいですよ。この環境。
大久保 えぇ~、そうなんですか!そういう意味ではいろんな人種が集まるから、やっぱり中でちょいちょい恋愛もあるんですよね。ちょっと思い出したけど、キツネ目の女の子に相談があるからって5時から居酒屋に連れてかれて、「A君とB君に告白されて、A君は優しいけど好きになれない、B君は好きだけど振り回されそうで付き合ったら不安」みたいな、すっげーつまんない話、モテ自慢みたいな話を聞かされたりとか(笑)。
西原 ワハハ。大久保さんも女子、やってたんですね。
大久保 女子やってたー。私は実らなかったけど、好きな上司がいて。その上司に「これ、わからないんです」って聞くと、マウスを後ろからこう(肩越しに)持って、「ここクリックだろ?」とかいうわけですよ。「好きだわ~」とか思って(笑)。
東村 やっぱさ、基本ずっとセンターの中にいるし、学校と一緒の感覚じゃん?
大久保 あぁ~、学校に近かったかも。みんなで「今日はちょっと頑張ったから焼肉食べに行こうか」とか言ってたな。 大学生の部活みたいな感じはありましたね。当時は楽しかったな。
Q. 夢との両立でくじけそうになったことがある?
大久保 私ね、芸能界の仕事を始めたけど、あまり仕事がないからこちらでOLして、そうこうしているうちに、逆に『OLの大久保さん』としてTV出演が増えてきたんですよね。なので、両立してたからこそ、夢がかなえられたというか。
コミュニケーターを辞めるきっかけは何度かあったんだけど、OLというポジションもおいしいし、安定収入がある安心感もあって。テレビの世界でキラキラして、わーってなった翌日に、センターで決まった仕事をすると、精神的にもすごい安定したんですよ。クールダウンというんですかね。決まったことをちゃんとやって、お客様が「ありがとね~」って言ってくれる。それで5時に帰って。
だから、くじけそうになったというのがあまりなくて、ずっと両立をうまくやらせてもらって、ぎりぎりまでOLやってましたもんね。
東村 私は漫画家だから、派手なものを日々やってないと、おもしろいものが描けないんじゃないかって不安に駆られたんですよね。このビルの中で一日中番号案内をしていても、面白いネタが拾えないんじゃないかって。今思えばその日常こそがネタになるんですけど、当時は若いからわかんない。自分のことをつまんない人間みたいに思っちゃって。他の新人漫画家はすごい派手なことをしてんのに、みたいな。
でも、結局漫画家になって、漫画1本でやっていこうとなった時に描いたのはコンタクトセンターのことで、それが一番ウケたんですよ。
大久保 なるほど~。
東村 例えばね、ハワイに行った話とか、そんなもの描いてもぜんぜん誰も食いつかない。不思議なもので、私が当時退屈だと焦っていたいつもの日常のほうが、作品にしたときに輝きだすんですよね。当時くじけそうになったからこそ、それが今は宝物になってるなと、すごい感じますね。
大久保 ハワイ行った話なんて、正直別に聞きたくないですもんね。「日常の中に、こんなおもしろいことがあった」というほうが、わかりやすいし親近感わきますしね。
Q. コンタクトセンターで働いてよかったと思う?
大久保 良かったですね~。社会的なマナー、ルール、上下関係とか、ぜんぶ教えてもらった。会社では理不尽なこともありますけど、それは社会に出ても同じで、そこも含めてしっかり教わってから社会に出たんですよね。だから私はいまだに、地に足がついているって自分で言ったらあれなんですけど、ケチなんですよね。タクシーとか基本使いたくないし(笑)。一般の人、OLの時と同じ感覚で生活をしてるほうが安心できるんですよね。
東村 わかります、わかります。私もそうです。私、漫画家の大御所の先生に、「東村はOLやってたんだってね。そしたら、だいたい1ヶ月このくらい、という給料をもらって、その中で暮らしてたわけでしょ?」って言われて。「そうです、今もその感覚でやってます」て言ったら、「それはすごい宝だから、大事にしなさい」って言われて。
漫画家って、高校出たらすぐデビューして、スゴイ稼いじゃう人もいるんですよね、そうすると、金銭感覚とか一般人とちょっと違う人もいる。私は大久保さんと一緒でOL時代の感覚がまだ残ってるから、生活がふわふわしないというか。
大久保 すごいありますよね、それは。
東村 それはやっぱり漫画家としてお金を貰っていたけど、ベースはコンタクトセンターにあったからだと思うんですよね。普通、仕事って、芸能界でも漫画家でも、ダメだったら辞めなきゃいけないじゃん。でもここは両立できる環境だったから。
大久保 安心できましたよね、ほんとに。もしかしたら、(芸人として)勝負してないって言われるのかもしれないけど、OLという保険があったから、仕事がない時期もそこまで落ち込むこともなかったし、精神的にほんとに助けられましたね。
西原 僕もずっとお世話になってるんで、すごいわかります。
大久保 長いもんね。ただ君の場合はもうちょっとこう・・・、焦りなり感じたほうが・・・(笑)。
東村 いま何歳なの?
西原 いま・・・あの、40になりまして。
東村 え!40歳なの???見た目若いから、もっと若いかと思ってた。もう・・・、ベルシステムさんに骨を埋めたほうが・・・。こんなすばらしい会社なんだから・・・。(一同爆笑)
大久保 会社優しいでしょ?その両立、許してくれてるんだから。
西原 そうなんですよ~。次の日休まなくちゃいけなくなった、というときも、SVの方もすぐ対応してくれて・・・。
大久保 あ~、私の時もそれはほんと優しかった!上司に言うと、「いいよ、いいよ。好きなことなんだから頑張って」なんて言って。
東村 いや~、だって普通の会社で、「夢を追う人の両立を、見守ってくれる会社」なんて、この業界以外、他にあんまりないですよ。なんでこういう理念になったんですかね。やっぱり女の人が働きやすい環境っていうのもあったんですかね?育児している人とかね。昔から、女性が多い仕事でしたもんね。
大久保 いいシステムができてますよね。いろんな人が自由にシフトを組んで働いていてね。
西原 ちなみに、お二人とも有名になられてからも、両立していた時期もある中で、コンタクトセンターで一般の人と話すことで世間の感覚や情報を仕入れてた、という部分もありますか?
東村 それはすごいありますね。私、美大に行ってたときはマニアックな人ばっかりが集まってたから、普通の主婦の人とか、普通のふわふわした女の子がいるセンターに行って一般の人の感覚値に触れられたんですよね。それは今も役立ってますよね。「このネタはセンターで働く人たちにはたぶんウケないな」とか、そういう考え方をしますよ。
大久保 ありますね!当時の20代の女の子の間で何が流行ってて、何を持ってたとか。今あんまりないかも知れないけど、必ずちっちゃいブランドの紙袋持ってて、そこにお土産入れてる人多かったなとか(笑)。
東村 あった!そういう、細々した「生態」みたいなのをじかに観れたというのは良かったな。
Q. 夢を追い求める人にとってコンタクトセンターで働くことのメリットは?
西原 お二人はコンタクトセンターで働くメリットってなんだと思いますか?
大久保 一番は、シフトがすごく自由に組めるんで、やりたいことがあるときはシフトを薄めにもできるし、やりたいことがあまりない時はがっつり稼げるし、そこは一番働きやすいというか。メリットだと思いますね。
東村 私は、人と上手に話すとか、目上の人と礼儀正しく話す、というのは、どんな世界でも基本になるし、武器になると思うんですよね。若者ことばみたいな、「自分なんとかなんで~」「さーせん」みたいなのが直るから!これはすごい若者に言いたい!ぜったい将来武器になるというのは言いたいですね。話し方教室にお金払うよりも、お金貰って教えてもらったほうがいいもん。
西原 そうですよね、この仕事で言葉遣いが直らなかったら、お客さんに怒られちゃいますからね。
Q. コミュニケーター復帰は・・・ある???
西原 これ、こんな質問、いいのかな、と思うんですけど、大久保さん、めちゃイケが終了しちゃいますけど・・・、コミュニケーター復帰も考えていらっしゃいますでしょうか?
大久保 あのですね~、・・・・・・ゼロじゃないですね(笑)。めちゃイケがなくなるのは、まぁ、大きな私の番組が終わるということですよ。でもめちゃイケに限らず、このまま50歳60歳と年を重ねたときに、仕事はこのままのペースであるかどうかと考えますよね。そうなってきたときに、確固たる収入が欲しいなとなったら、あの~・・・面接受けます(笑)。
西原 そんなんもう、周りはびっくりしますよ!
大久保 それはびっくりするかもですけど、優しいベルさんなんで迎え入れてくれると信じて。ゼロじゃないです。その際はよろしくお願いします(笑)。
西原 東村先生は、もし大久保さんがコンタクトセンターで上司だったらどうですか?
東村 ・・・怖そう(笑)。ひたひた~と後ろから来てね。無表情で「東村さん、そこ、いまのダメだから、いまの言葉遣い」って言いそう。私、けっこうミスばっかしていたので、もし上司だったら怒られてたと思います。
でもね、仕事の場では厳しいかもしれないけど、飲みにつれてってくれたりとかね。飲み会とかでは、優しく一緒にバカやってくれそうだなって気もしますね。私も漫画ダメになっちゃったら、ここでアルバイトさせてもらって、・・・(笑)
西原 東村先生もありますか!
東村 ありますよ。だから大久保さんが上司になる可能性まだ残ってる。漫画って体力勝負なんで、50歳を過ぎてやるのってかなりきついと思ってるんですよ。私、ホントに、あと何年か頑張ったら、ある程度のところで引退して、アルバイトとかパートをやろうと思ってて。この間までは和菓子屋さんでバイトしようと思ってたんですけど、今日ここを見たらありだなと思って・・・。
オフィスはすごいきれいだし、若い男の子もいっぱいいるし、楽しそうだなぁと(笑)。
そのときは大久保さんの後ろにくっついて、若い男子を目の保養で見ながら、やりますよ。経験あるからできると思うんで、よろしくお願いします!
西原 ベルシステム24、とんでもないことになりますよ???(一同笑)
対談を終えて・・・
西原 対談を終えての感想、お互いの印象をお聞かせください。
東村 私はもう、めちゃイケが深夜に放送されていた時代から全部、ほんっとに欠かさず番組を観てたド世代なので、今日は大久保さんにお会いできてすごいうれしかったんですけど、やっぱね、テレビはね、太って映る!これは、言いたい!(笑)実際お会いしたら、ぜんぜん痩せてますもん。顔がちっちゃっくって。
大久保 そうでしょ~?あごのラインがきれいだってよく言われますよ(笑)。でもなんか、田舎のおばちゃんに言われてるみたいなんですけど。・・・(笑)。
西原 大久保さんはどうでしたか?
大久保 なんか・・・あれですね、女芸人みたい(笑)。やっぱり漫画描いてるから、目の付け所もおもしろい視点持ってるなと思うし。視点が芸人ぽいというか・・・
東村 実は漫画家さんと飲むより、女芸人の人と飲むことが多いんですけど・・・。「ホームだな」という感じがするんですよね。(一同笑)よくあんまり作家っぽくないっていうのは言われますね。
大久保 おもしろかったです。だから、飲みましょうね、今度。
東村 もうぜひぜひ!
いかがでしたか?
笑いの絶えないあっという間の1時間でしたが、お二人のお話から、夢を追いかける傍らコンタクトセンターで安定収入を得ることが精神安定剤になっていたとか、会社で得た知識や習慣が、今でも仕事・生活面でのベースになっていたなど、驚きの連続でした。
司会の西原さん、感想を一言!
「あんなビッグな方々と僕がご一緒できるなんて夢にも思ってなかったんで、・・・正直、終始緊張しておりました。見どころ満載だと思いますのでぜひ皆さんに知っていただいて、盛り上げていきたいと思います!あと・・・コーヒールンバもこれを機会に知っていただければと思いますので、ひとつよろしくお願いいたします!」
弊社には全国で35,000人を超えるコミュニケーターが今も働いてくれています。司会を務めてくれたコーヒールンバの西原さんを始め、夢を追いかけながら働いている大久保さんや東村先生の後輩が他にも多く在籍しています。
当社は、これからも、そういった方を応援しながら、同じ会社のメンバーとして一緒に成長していきたいと思っています。そして皆さん。ぜひ、コーヒールンバと西原さんを応援してあげてくださいね(笑)。
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